17回目の結婚記念日 |
インディアン・サマーよろしく小春日和の秋晴れの一日だった。
今年で17回目。昨晩も、とある会合のため帰宅したのは、午後9時30分を過ぎていた。以前のように夫婦ふたりで、レストランを予約して「記念日」を祝うことは、ここ数年なくなった。必ず、断りきれない会合や会議が入るからだ。いつも、反省している(汗)。
昨晩は、帰宅後「キリタンポ鍋」を囲み、オーストリーワイン「OTT AM BERG2009」をロブマイヤーのグラスでささやかながら乾杯した。
オーストリーのビオディナミにこだわるOTTのグリューナー・フェルトリーナーは、心地よくほろ酔い気分にさせてくれた。十分な骨格があり、比内地鶏ととても会う。この美味しいワインが、少し気まずい雰囲気をカバーしてくれた。
あっという間に、1本を空ける。日本シリーズ「中日VSロッテ」も延長戦13回を越えてもまだ決着がつかない。もう1本飲もうということになり、セラーから1993年モノの「シャトー・ラグランジェ」を開ける。
17年間の熟成の見事さに「これは、もうタンニンが溶け込んで、最高に柔らかくなっている。素晴らしいハーモニー」と唸った。17年間の年月が最高のモノへと変化させていくワイン。
人間は、なかなかこうはいかない。喧嘩も日常茶飯だし、考え方の違いなど日常生活でも仕事でも、行き違いが多い。「話し合い」によって、意思疎通がなされ、なんとか平穏でいられることが可能となる。
しかし、少なくとも17年間を通じて「機嫌」のとり方や「これをやれば怒られない」といったツボは理解できてきた。
ま、僕らは、まだまだワインのような「熟成」にはほど遠いのかもしれない。子供の成長を通して、その年月を確認できているようなものだ。
17回目の記念日を「17年モノ」のボルドーで祝ったが、「17年もたったのか。まだまだ未成熟だよね」という見解で一致した。
ワインのようには、いかない。人間だもの。