イチロー10年連続200本安打の大偉業達成! |
通算10度目のシーズン200安打は、主に1960年代から70年代にかけて活躍したピート・ローズに並ぶ大リーグタイ記録。200安打まで残り2本としていたイチローは、三回の第2打席で左翼線へ二塁打してあと1本とし、続く五回の第3打席で、ヒル投手からセンターへヒットを放ち、新人だった2001年から続ける200安打の大台に乗せた。
今朝のTVニューズは、「イチローの10年連続200本安打達成」のシーンが何度も繰り返されていた。敵地トロントでありながら、多くのファンがスタンディングオベーションでイチローの偉業を称えた。マリナーズのチームメートもベンチで全員総立ちでイチローに拍手を送っていた。イチローは、それに応え、帽子を取り、ベンチに向ってにこやかに最敬礼のシーンだった。
アメリカのマスコミでも、最近は安打製造機の異名を持つピート・ローズと対比されてきた。来年は、ピート・ローズが17年かけて更新した200本安打10回の記録を抜き去るメジャー新記録の11回、しかも11年連続という途方も無い記録への挑戦が始まる。
よくイチローは、天才であり、「芸術的」ヒッターといわれる。今日のTV番組でイチローの父のコメントがよかったので、紹介したい。
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「自分はイチローを天才と思ったことはない。努力を積み上げた結果だ」と強調。足の遅い馬も走り続ければ名馬に追いつくとの格言「駑馬十駕」(どばじゅうが)を色紙に書き、記者団に見せた。
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イチローは現在36歳。野球人として体調管理に注意を払い、体脂肪率6%台を維持している。今年は、全試合出場を続けている。毎日、ルーチンワークのように同じ時間に同じ内容の練習を繰り返している。その繰り返しが進歩へと繋がっている。努力の虫だといっても過言ではないだろう。昨年12月半ばに帰国した際、17時間の長旅だったにもかかわらず、翌日の朝オリックススタジアムでトレーニングしている姿が放送されていたのを記憶している。
イチローは、多くの少年に夢を与えている理想の選手である。体もそんなに大きくない。だけど、一生懸命に練習する。そして道具を大事にする。だから、「イチローみたいになりたい!」と夢見る少年が多い。その姿勢に共感を呼ぶからだろう。
アメリカ人の野球ファンのイメージを覆させた功績は大きい。ホームランバターだけがメジャーの醍醐味といった感覚から、快速を飛ばして内野安打にするという身体能力と芸術的バットコントロールで野手の間を抜く安打を放つことこそ、「クール」(かっこいい!)と感じさせたからである。
日本人にとっては、誇らしい気分の一日だった。おめでとう!イチロー!