土井仁クンと慶子さんのハッピーウェディング! |
土井仁クンは、1997年暮れから1999年3月まで当店でアルバイトしていた。マセた高校生だった。まだ、18歳の高校生のクセに、少し大人びていた。しかも、ワイン主体の店だったから、お客様に「このワインどういうタイプですか?」と問われると「ミディアムでお肉に合いますよ」と知ったかぶりの上手な男だった。「お前高校生だろ、飲んだことあるのか」と僕がいうと「もちろんありません」とニコニコ笑う憎めない青年だった。
いつもニコニコ笑い、当時佐野町店長だった僕と対等に話す。ある意味では、面白い高校生だった。
彼は、気の利く青年でもあり、大学進学後夏休みや冬休みの度にお土産を持って遊びに来た。人懐こい男だった。
そんな彼が、今年の3月に「6月に結婚します。結婚式に出席してください」と僕を訪ねてきた。彼も28歳になったという。相手は、5歳年上の女性だという。
しかもだ、当店にアルバイトする前にバイトをしていたツルハ大曲店で知り合ったという。彼女慶子さんは、当時大学を出て初任地がツルハ大曲店勤務。当時土井仁クンは、高校2年生17歳の頃だという。やはり、大マセの高校生だった。それから友人としておつきあいが始まったらしい。
そして、昨年の4月恋人に昇格、5月にはプロポーズ、10月には入籍と段取りも早い。そして本日の結婚式に至る。彼は、現在愛知県豊田市のトヨタ自動車に勤務する。
GWには、慶子さんと一緒に店舗に挨拶に来た。華のある女性であった。彼女が秋田市出身ということもあり、秋田のIYATAKAが運営する「聖セシリア教会」で挙式、「ゲストハウス ヴァレリアーノ」で披露宴と相成った。
会社からは、僕と嵯峨さんが出席する。
「聖セシリア教会」での挙式は、厳粛だった。アメリカ人の神父と聖歌隊の見事な合唱が雰囲気を高める。IYATAKAの演出はオシャレである。
(指輪の交換)
(ブーケトス前「いくわよ!」)
披露宴前のウエルカムドリンクから、フランスのヴァン・ムスーの辛口ロゼ。そして、イタリアのキーンと冷やして楽しむ赤の甘口微発泡の「ランブルスコ」がサービスされる。
夏の定番の「ランブルスコ」でくるとは、さすがIYATAKA。ドリンクセレクションがワインファンを泣かしてくれる。
こうなると披露宴でのフランス料理、そしてドリンク類が楽しみになった。ドリンク類は、想像を超える充実ぶりだった。
乾杯は、「クレマン・ド・ブルゴーニュ」ブラン・ド・ブラン・ブリュット
久々に本格的なスパークリングワインでうれしくなる。通常は、甘口のスパークリングが多い。
ワインは、白がチリのシャルドネ。赤がフランスのコート・ド・プロヴァンス。夏の季節には、タンニンが少なめだが、濃厚さもあるプロヴァンスの赤やロゼが人気がある。こうしたことを踏まえているところが憎い。もちろん僕はワイン主体で通したが、ドリンクメニュの充実振りは、女性客は大喜びだった。
ざっと僕のメモによれば、焼酎は、本格芋焼酎「こてつ」、麦は「つくし」、甲類は「サザン」の3種類。日本酒は、吟醸酒は「刈穂・六舟」、純米吟醸は「高清水しみずの舞」、燗酒は、「福禄寿本醸造」の3種類。リキュールは「梅酒」と「季節の果実酒」。カクテルは、「カシスオレンジ」「ジントニック」「レゲエパンチ」「カルーアミルク」「マンゴーオレンジ」の充実の5種類。ウイスキーは、シングルモルト「山崎12年」、バーボン「フォーローゼズ・プラチナ」。ブランディが「ヘネシー」。
ソフトドリンクも選べる。ウーロン茶、さんびん茶、玉露茶、100%ジュース(トマト、グレープフルーツ、すりおろしリンゴ、ぶどう、オレンジ)、コーラ、ジンジャー・エール、ノンアルコール、そしてペリエ。
素晴らしいラインアップだ。サービスの女の子に聞くと「披露宴では、こういうパターンが多く、お客様から大好評です」という。
僕は、ソフトドリンクでは、ペリエもお願いした。そして、ディジェフティフとしてバーボン「フォーローゼズ・プラチナのオン・ザ・ロック」を注文する。
ここまでのドリンク類を提供できる式場は少ない。さすがおもてなしのIYATAKAだと再認識する。この感覚は、航空会社のビジネスクラスかファーストクラスのおもてなしと同じだ。
ドリンク類は、結婚式ではそんなに飲めないのである。だから限られた時間に「高品質なモノ」を提供されたらうれしいに決まっている。ハレの世界の演出である。
だから、ほとんどの参加者が、アサヒスーパードライを口にしないのだ。いい気付きとなった。
料理も上品。特にオードブルの「オマール海老のサラダ・南仏野菜のテリーヌ添え」、ポワソン(魚料理)の「アーモンドをまとった平目のロースト・バルサミコソース」はアイデアあふれる料理だった。
スゥイーツは、屋外コーナーに設置され、シェフが皿に盛り付けてくれる。またフルーツは、新郎新婦がその担当と参加者との対話を楽しむ演出も多く素敵だった。
披露宴のハイライトは、3つ。
余興で土井仁クンの妹さんが、兄貴のために1月から構想し、バンドメンバーと一緒に思いを込めて歌唱する。涙の熱唱だった。
慶子さんの家族へのメッセージも父、母への素直な気持ちが伝わる名文だった。お父さんの涙が印象的だった。僕は、お父さんやお母さんを見つめていた。
最後の土井クンの挨拶。最初紙を読みながらの展開だったが、最後は彼女の前に立ち「慶子さんを絶対にしあわせにします」と大声で絶叫する。これは、ぐっときた。この瞬間、彼女の友人テーブルは涙、涙だった。土井の男らしさを感じたに違いない。僕にはできない、こういう恥ずかしいパフォーマンスは。だけど、彼は本気で真剣にやるから、ぐっとくるし、演技ぽくもないのだ。オンナは、こういう男に弱いのかもしれない。
ふたりとも「しあわせに満ち溢れた」ハッピーなウエディングだった。
彼らの夢は、ふたりで「世界遺産」を回ることだという。うらやましい限りであった。
(抱き上げて入場してきた土井クン)
お幸せに。