秀よし 雫酒オークションの会で「日本酒」セミナーの講師 |
僕は、そんな中、昨日は「秀よし」の雫酒オークションに参加するとともに、そこで初めて開催された「日本酒講座」の講師として、秀よしのオークションに出席された50数名のお客様の前で、講演を行った。
今日の午前中アップしたブログの中で、「秀よし」会長の松右衛門さんが、お亡くなりになったお話を書いた。この「雫酒オークション」は、今年で5年目を迎え、年々充実した雫取り大吟醸酒や純米吟醸酒のみが出品される。「秀よし」にとっては、年間を通じても、一大行事なのだ。この日程だけは、2月の時点で決まっており、多くの酒販店や百貨店のバイヤーや有力飲食店のオーナーにご案内を出している。
3月21日、新作花火コレクション開催時に「秀よし」社長、鈴木直樹クンから電話を頂戴した。「家の会長の容態が思わしくない。あと2,3日の命と医者に告知された。家の酒蔵では、この雫酒オークションは、開催できない。毎年、蔵見学会を開催しているが、今回はこうした事情からできない。そこで場所を『道の駅中仙』のセミナー室で開催することになった。そこで、お願いがある。『日本酒セミナー』で講師をやってくれないか?日本酒のテイスティング・ポイント」について語ってくれ」とお願いされた。彼にとっては、一大事。これからじゃ著名な講師にも来週のイベントでは、あまりに時間がないし、声もかけづらいだろうと察した。ここは、二つ返事でで「僕に任せろ」と答えた。新作花火開始6分前の約束事だった。
「雫酒オークション」では、当社は、希望通りの素晴らしい酒を2点最高入札額で落とした。このことに関しては、まだ秘密事項であるため、あとで報告したいと思う。驚くほどすごい酒である。「よーーーーしっ!」
そのオークション終了後、僕の「日本酒講座」を開催する。
タイトルは、「日本酒のタイプと料理の相性―日本酒テイスティングのポイント」と題してだ。
次の4ポイントについて、簡単にお話した。
1、日本酒の4つのタイプを知ろう
2、日本酒のタイプと料理の相性
3、秀よしの5種類テイスティング
4、4つのタイプ別日本酒について「飲用温度」でさらに「味わい」を引き出そう
といった内容で進めていった。
特に、秀よしの5銘柄を目隠し(ブラインド)テイスティングをしていただいた。その中で、ワインのソムリエとして、日本酒の利き酒師として、ワインと日本酒のテイスティングの違いや表現方法などもレクチャーした。
今回蔵元の杜氏さんが選んだ銘柄は、5種類。「上撰」「純米酒」「純米吟醸酒」「大吟醸」「熟成古酒」の5種類。その順番には出さず、意地悪にもシャッフルして出した。全問正答者は、1名だけでなかなかテイスティングは、難しかったそうだ。
それには、訳があった。参加者のほとんどの皆様が、外観や香りをチェックされずに、いきなり口にグラスを運ばれる方が、多かった。日本酒のテイスティングは、ワインと比べれば、簡単だ。まず、9割近く、外観と香りで想定がつくのだ。
僕は、日本酒の利き酒大会(秋田清酒会)で2度の優勝経験がある。いずれも全問正解であった。ほとんど、口に含まずに回答している。今回の5種類の中ででは、外観で判断できるのは、「熟成古酒」。アミノ酸とコハク酸の成分が引き出されているため、少し黄色が強く、熟成香が漂っている。次に香りの高さで大吟醸と純米大吟醸が選別される。また、コクの面と少しのヒネ香から純米酒が判別される。純米酒は、吟醸系とくらべ、香りは弱い。そして、軽快な上撰(本醸造)が残る。本醸造だけは、口に含み、軽さを確認した。
日本酒では、テイスティングの基本さえ、抑えれば、ブラインドテイスティングは、簡単に正解できる。ワインと比べれば、バリエーションが少ないからだ。
今回のレクチャーでは、日本酒は、まずほとんどの料理に合わせやすいが、4つのタイプを知り特性を知ることによって、「料理」によってそれらをセレクトすれば、「感動するくらいおいしくなる」し、そこのお店のお酒は、うまいとまでいわれると強調した。料理とのコーディネーションを考えれば、日本酒によるフルコースも十分楽しむことが可能。と日本酒のポテンシャルの高さを褒め称え、セミナーを終了した。
秀よしの雫酒オークションとセミナー終了後、松右衛門さんを拝みに蔵に直行しご仏壇に手を合わせた。そして社長の直樹君に「お父さんからは、御世話になった」旨を伝えてきた。彼からは、「急な講師を引き受けてくれありがとう」と感謝されたが、困っているときは、当たり前のことだ。役に立ってくれたらうれしいし、お父様への感謝心である。
帰社後は、「高校制服お引渡し会」や歓送迎会の引き物でワインギフト選びの接待で夜まで、忙殺され、充実した一日だった。それにしても、三月はすべての休日を返上しなければ、回らない。いいことだ!