音霊奏者 奈良裕之ライブ |
4月28日大曲のグリーンロッジで「地球交響曲第六番」のチャリティ上映会が開催された。その映画の出演者である奈良裕之さんのパフォーマンスライブが、引き続き開催された。僕は、そのライブ(16:00~17:30)だけ参加した。
GWの初日であり、出荷業務が忙しくこの時間しか顔出せなかったのが、残念だった。映画上でも奈良さんは、虚空の音編に弓スピリット・キャッチャーとして登場しているからだ。
ライブでは、瞑想から始まった。会場ではお香が炊かれ、初めから奈良裕之の世界に引きづり込まれる。鐘の音とともに、静寂が解かれライブが始まる。音霊奏者という肩書が少し筒理解できていく。
奈良さんが使用する楽器は、この写真の鐘や皿、鈴などのほかに、笛、横笛、弓などを使い、世界の民族音楽はたまた宗教音楽のような「音霊」を表現する。多くの観衆の多くは、目を閉じたまま、奈良さんの世界を感じ取っていたようだ。
僕は、彼の神秘的な音色の正体を見定めようと、彼の一挙手一投足を見逃さないよう凝視する。バリ島やインドでの民族音楽ならではの旋律やリズム、日本の神社音楽にも通ずる「音霊」でもある。
弓スピリット・キャッチャーも披露。弓を回すことによって、振動音を発生する。強弱をつけることで、高周波から低周波といった波動が音として認識できるわけだ。
弓を二本、両手に持ち、自分を回転させながら、波動音をパフォーマンスしていく。会場が狭いこともあり、時折壁に弓がぶつかり、緊張感を増していく。最前列で鑑賞していたため、緊迫感があった。奈良さんは、同一方向に40回転以上している。目が回らないのだろうかとも思う。奈良さんいわく、「目は回らない」そうだ。
「意識の即興性」と奈良さんは語ってくれたが、ライブでは「流れに乗り、身を委ねる」ことが大切だという。そこには、作為的なものは存在しない。身を委ねた結果、必要な「音霊」が表現できるという。
奈良さんは、以前ロックミュージックシーンで管楽器を操っていた。その後、音楽プロデューサーを経て、「音霊」奏者となった。意識の神秘性を追求してきた。さまざまな民族楽器に興じた時期もあったが、現在は、シンプルなサウンドを志向するようになる。ある意味では、サイレント・サウンド・ヒーリングへとその方向性は向いている。
ライブでは、ドラと太鼓を操るリズムサウンドに僕の体が熱くなってきた。奈良裕之の魂サウンドが、血流を活性化させ、顔を紅潮させていく。ジャズ的なノリに、「Oh!Yeah!」とか掛け声をかけ、拍手する。それまでは、誰からも拍手もなく、静かにお行儀よく鑑賞しているといった状態だったから、その空気をブレイクしたかった。ひとそれぞれの感性があるが、僕は連打のパフォーマンスに歓声を上げずにはいられなかった。
その興奮をクールダウンさせるかのように、奈良さんは一人一人を回り、鉄琴のような音色を奏でる鐘を肩にのせ、音を出す。目をつぶり祈るように手を合わせ、耳元近くの「音」の波長の調べを拝聴させていただいた。心が休まる思いだった。
音の振動の強弱で、高周波と低周波からなる「音」を聴き分けていく。「意識の即興性」を演ずる奈良裕之の世界を体験できた。神秘体験ができたといっていい。かつて経験したことないライブだった。
高橋かおるさんが取り組む「地球交響曲」チャリティー上映会は、今年グリーン・ロッジを会場に開催されるが、彼女の「ガイアネットワーク」の広がりには、声援を送りたい。人のつながりが拡大していっているからだ。映画監督を二度に渡り招聘することも驚きなら、今回は出演者の奈良さんを北海道から招聘。この映画を通じて、メッセージの共感者を増やしていこうという思いがある。その共感は、チャリティとして、東日本大震災ボランティア団体をバックアップしていくことにつながっていく。
だいせん大曲フィルムコミッションとしても、こうした活動をサポートしていきたいと思う。
今後の「地球交響曲」の上映スケジュールは次のとおり。
・5月20日(日)【第一番上映】 13:00~
・6月17日(日)【第三番上映】 13:00~
・7月15日(日)【第四番上映】 13:00~
・9月16日(日)【第五番上映】 13:00~
・10月21日(日)【第二番上映】13:00~
・11月18日(日)【第七番上映】13:00~
いずれも、グリーンロッジで開催となる。チケットは、弊社カネトク酒市場でも取り扱っている。