構想力は、ロジック。すべて書くことから始まる。 |
しかし、僕は「発想家」や「アイデアマン」ではない。物事をヒラメキや思いつきだけでは、考えることができないからだ。
必ず、書きながら「構想」を練るタイプであり、頭で考えるより、手で書きながら「構想」を膨らましていくタイプであるからだ。
「ヒラメキ」は偶然性の問題で、感覚(フィーリング)の世界でしかない。しかし、「構想力」は、ヒラメキを連発できることに他ならない。ヒラメキを連発できる思考回路が形成されている人は、「構想家」と呼べる。
発想力が、ヒラメキや思いつきだとすれば、「構想力」は、発想を「継続させる」「ビジネスにすること」だ。
つまり、プロの企画家は連続してヒラメキを作り上げていく。これらは、すべてロジック作業から始まる。書くこと、つまり文章化することで、「物語性」や「シリーズ化」や「関連性」や「継続性」が組み立てられる。
僕が、メーカーのセールスプロモーション部(宣伝部)時代に一緒に仕事をした同い年の中谷彰宏(当時博報堂)氏が、「構想とは、字のごとく組み立てること」と主張していたことを思い出す。彼は30代で独立し、500冊を越える本を執筆し、そのほとんどが「シリーズ化」され、ロングセラー作家としての活躍中だ。
彼の著書「超一流の構想術」の中でも、「構想力は、シリーズ化力」と断言をしている。「ゼロから1をつくること」より「1から2をつくること」のほうがもっと難しい。発想は「ゼロから1」の作業。構想は「1から2」、さらに無限大に進むやり方と論じられている。
彼の考え方は、「発想力」より「構想力」であり、「ベストセラー」より「ロングセラー」といった考え方である。彼の著作は、僕の考え方や方向性を確証できる本でもあり、バイブルでもある。
昨晩、中谷彰宏著「超一流の構想術」を読み直した後、3月に発表する新商品の「企画書」を書き始めた。僕の中では、「企画書」というより、「構想書」となった。こちらもコラボ商品であり、連携を強化するブランディング戦略の一環として進めている。
この構想書を書き始めると、次から次へと「シリーズ化」といった視点が生まれてくる。次回作、次々回作といった連続する構想までが湧き出してきた。もう止められない。気がついたら、構想書は15ページを越えており、まだまだ続く勢いだった。6時間も集中してPCに向っていた。時刻は午前4時を過ぎていた。新聞配達人が、自宅の新聞入れに投函した音が聞こえてきた。文章を書くのが「快感」となるくらい構想書に没頭していた。
一年に数回、次から次へとアイデアや発想がとめどなく溢れてくる時がある。すべて、文章化して、まとめることで、頭の中にインプットしていく。そしてより具現化して実行に移していく。こうして単発のヒットを連打につなげていく。その結果、ベストセラーよりロングセラーへと継続的に売れる布石が打てるのである。
今年も、やることが多い。いずれも並列的に同時進行で進めていく。ここ数年、仕事でも好きなことしかやっていない。自分が勝てる「土俵」づくりを整備してきた。その分野で秀でるために、徹底的により深く勉強をしてきた。そしてもがいてきた。その結果、専門分野、得意分野が明確となった。40歳を過ぎてからの行動だったが、10年がむしゃらに取り組めば、確立することが実証されてきた。
すべては、「構想力」から始まる。構想力とは、ロジックである。書くことから「夢」が膨らんでいくのである。