秀よし「LACHATE」ラシャンテ 超爆発的売れ行き! |
にもかかわらず、「さくらワイン」解禁効果は大きく、店舗は忙しい一日だった。活気がみなぎる一日だった。お客様が切れることなく、この悪天候の中、当店に来店していただけるだけでもありがたい感謝の一日だった。
「さくらワイン」とともにお客様を誘導してくれた商品が、秀よし「ラシャンテ」である。
この秀よし「ラシャンテ」は、秀よし醸造元鈴木酒造店が、この2月3日に発売したばかりの新商品である。
秀よしが、社運を賭けて投入した期待の大型新商品である。現在、日本酒メーカーは日本酒離れに伴う酒量ダウンに頭を悩ませている。そこで、量より質ということで、特定名称酒に力を入れながら知恵を搾り出している。今回、秀よしは秋田県より補助金事業(3,000万円)に選ばれ、ユニークな商品作りに取組んだ。
僕は、この話を昨年10月頃伺っており、「これはおもしろい!」と期待をしていた。当初12月にリリースする予定だったが、じっくりと準備をしたいとのことで、2月に遅れる。これが繁忙期の12月ではなかったから、逆によかったのかもしれない。
この「LACHATE」(ラシャンテ)は、あきたこまちを使用した発泡清酒である。秀よしには、30年前に発売したワイン酵母を使用した「グランA-1」というワイン風味のお酒があった。この清酒があるからこそ、この技術があるからこその応用なのだ。このワイン風清酒が今回の新商品のベースとなった。
「ラシャンテ」は、米を原料としながらも、リンゴや葡萄のように果汁感のあるシャンパンのような日本酒だ。県産のあきたこまち100%使用し、奥羽山脈の伏流水を使い、炭酸ガスを充填した発泡清酒である。グラスに注ぐときめ細かい気泡が立ち上がる。アルコール度数は、8%と一般清酒の約半分の低アルコールとする。そして清酒の香りを抑え、フルーティーさをワイン酵母(シャンパン酵母)を使用することで引き出した。
メインターゲットは、20代から40代の働き盛りの女性である。ほんのりとした甘目のスパークリングサケである。泡は、炭酸を充填したように見えず繊細である。装置が高性能だろうと思う。
2月3日には、記者発表、そして秋田ビューホテルで250名のお客様を無料招待しての立食パーティ。さらには連日TVCMが流れる。広告代理店を使い、モデルを採用し、イメージ性も高めていく戦略を取る。広告キャッチコピーも「溶けて 散って ダイヤモンドみたい」と迫る。CM音楽も鈴木直樹社長が大好きの門あさみのアンニュイな歌を起用する。商品流通もすべて卸店流通に切り替え、大量販売の体制を敷いていく。秀よしの気合と本気度を十分に感ずる新商品なのだ。
今年度は、48,000本の仕込み販売予定だそうで、2年目には県外出荷をスタート、そして3年目には30万本1億円の売上げを目指すと意気込んでいる。つまり、秀よし年商の約3割に当たるシェアまで拡大していくそうだ。こういった鈴木直樹社長の気力は、伝播する。元気は感染していくのだ。
「俺もやったるで」という気になってくる。こういったがんばりを見ると全面的に応援したくなる。元気な街づくりは、個店がそれぞれ輝かないと、そのような空気が伝播しないのだ。個店が輝くために、トップやスタッフが一生懸命にがんばる姿勢が、人々を共感させていくものと信じている。
こうした大仙市の蔵元がまた全国に向け発信し始めている。一緒に盛り上げていきたいし、サポートしていきたいと思う。
秀よし「ラシャンテ」(280ml瓶)498円。ワンコインで買えるカジュアルなスパークリングサケである。当店では、なんとこの4日間で15ケース180本完売する。まさに爆発的に売れている。
秀よし「ラシャンテ」申込書はこちら。
ソムリエ小西亨一郎テイスティングコメント
青リンゴのような木なりフルーツの香り、そして清酒由来の洋ナシのような香り漂う。シャンパン酵母に由来する爽やかな香りが主体である。グラスは、フリュートグラス(シャンパングラス)で泡を楽しみたい。炭酸ガス充填とは思えないきめ細かい泡立ちは、よりアタックをクリーミィなものにする。なめらかな味わいが楽しめる。ほんのりとした甘さが、食事の始まりを告げる。そういったアペリティフタイプの飲み物でもある。低アルコールだから、ソフトな感覚で喉ごし感もスムース。料理はオードブルやチーズなどの軽食によく合いそうだ。