明日の毎日新聞秋田版「木曜の窓」コラム原稿 |
毎日新聞のリレーコラム「木曜の窓」の執筆依頼が来たのは、2003年6月のこと。あれから、ほぼ1ヶ月に1回掲載してきた。そのコラムが、ボージョレーの解禁日あたったことは、なぜかなかった。11月の第3木曜日。6年目で、初めてその当日が僕の当番だ。
今回は、「ボージョレー・ヌーヴォー解禁」というテーマで、2009年ヴィンティージのすごさと合う料理について文章を書いた。
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11月第3木曜日。そう、本日ボージョレー・ヌーヴォー解禁日である。今年は、久々にその解禁日が待ち遠しかった。2009年ヴィンティージは、今から「グレイト・ヴィンティージ」といわれているからだ。
フランス食品振興会のボージョレー最新レポートによれば、「ボージョレーの2009年は、歴史的ヴィンティージ。アルコール度と酸味が完璧なバランスとなる。これは稀なことで桁外れにすばらしいこと。アロマ豊かな長い余韻に支えられ、驚くほど複雑である。絹のように柔らかく、完全に溶け込んだタンニン。アロマの強さとまろやかさが特長」と大絶賛である。
これは、すべて今年の理想的な天候によるものである。特に7月、8月は雨がほとんど降らず、暑くしかも適当な風が吹いたため、カビも発生せずに畑の衛生状態はかつてない完璧なものとなり、その結果収穫の際、選果のいらない年となったからだ。当然のように太陽の恵みは、葡萄の糖度も増す。
生産者の収穫の喜びや興奮が、インポーターを通じ伝わってきた。「今年は、すごい」と。毎年、インポーター発表リリースは、いいことしか言わないのが常套手段だった。しかし、今年は2005年以来、栽培者のコメント、醸造者のコメントを多用し、「本当に、すごい!」と”本当に“を強調してまで絶賛する。まずは、その美味しさを実感してほしいと思う。
そのボージョレーをおいしく飲む方法をレクチャーしたい。まずは、料理と一緒に楽しむことだ。赤ワインであるが、少し冷やしたほうが良い。10℃くらいが妥当だろう。焼き鳥(タレ付)や豚しょうが焼き、しゃぶしゃぶ(ポン酢)との相性は抜群だ。そして意外に合うのが、キリタンポ鍋やおでんといった冬の料理。もちろん、チーズ、特に白カビチーズとの相性は良い。カマンベールやブリーがおすすめだ。
家族や友人とおしゃべりしながら楽しむ。そうした賑やかさや楽しみを創出するのが、ボージョレーのいいところだ。薀蓄はいらない。今夜は、気軽に楽しめるボージョレー・ヌーヴォーで乾杯しよう!
(ここまで)
今晩は、明日の予約のお客様の振り分けとボージョレー陳列のため夜12時過ぎまでかかりそうな気配。3人での作業だ。ただいま休憩中にブログを書いている。
明日は、当店の広告も新聞折込となる。乞うご期待ください!